夏を待つ太陽
 



夏が近づいていた。





日が伸びて、夕方になると外から虫の声が聞こえてきた。








「ねえ、こっち見て。」









「今、それどころじゃないから。」








そう言って真剣にオムライスを作る君。








「つまんないよ。」









「あ、できたできた。ちょっと待ってよ。」










そう言って2つのオムライスを持って彼がやってきた。








「ケチャップ、なんて描くの?」








最後はケチャップで飾るのが2人のお決まりだった。




適当に絵を描いて満足する私たち。












「美味しいかな?」








「当たり前」







2人肩を並べていただきますをする。








「ん〜、なんだこの味。」


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