皇太子は神の子に首ったけ〜異世界に転移してしまいました!?〜

レースのカーテンを開け、その場に立ち上がった。

そこにはメイド服のようなものを着た女性が2人、何やらお湯とタオルらしきものを持っていた。

声の主はきっとこの2人だろう。


…きっと私のお世話をしてくれてたんだ。

川で濡れたはずの体や髪の毛は乾いているしね。


まだ、私が目を覚ましたことに気づいていないようなので、控えめに声をかけることにした。



「あ、あのぉ…。」



すると2人はこれでもかってくらい勢い良く振り返り、その拍子に手に持っていた桶とタオルを落とし、お湯をぶちまけた。


それを見て、拭くのを手伝おうと1歩前に出たのだが、足に力が入らず、そのまま膝から崩れ落ちてしまった。


2人の女の人は駆け寄ってきてくれて、ベッドの上に座らせてくれた

そして、何かを言っているのだが、言葉を理解することはできなかった。

顔を見るに、心配してくれているのだろうと思う。


背の高い、少しばか歳のいった女性が若い見習いだと思われる女の子に声をかけると、女の子は部屋をかけてでていった。


…嫌な予感は、当たっていたということだろう。

言葉が、日本語ではなかったのだ。

なぜ、外国にいるのかということに頭を悩ませる。

…え、さすがに川から流されて漂流…とかはないよね??
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