皇太子は神の子に首ったけ〜異世界に転移してしまいました!?〜
え、カタカナすぎて忘れそう…。
私は単語だけを並べてほしいものを訴えた。
「紙、書くもの、欲しい。」
文法などわかるはずもなく、ただ単語を並べただけ。
正直、通じるなどと思ってもいなかったが、三人は目を見開いていた。
すると、慌てたようにモルガネさんが筆と紙を持ってきてくれた。
軽くお辞儀をしてそれを受けとり、忘れる前に三人の名前を書いていく。
それをのぞき込んだ三人はこれまた目を見開き、首をひねる。
そりゃそうか。
だって、日本語で書いてるんだもんね。
でもしょうがないじゃない、フランス語書けないんだもの。
その後、ひたすら私に話しかけてきたお医者さんだったが、所々の単語は聞き取れるものの、会話を成り立たせることはできなかった。
お医者さんが部屋を出ていったあと、私はベッドに戻るように促された。
さっきまで寝てたし寝れないよなぁ…。
なんて考えていたのに、そのままじっとしていると眠たくなってくるもので。
睡魔に襲われ、あくびを1つ落としてからそのまま眠りについた。