皇太子は神の子に首ったけ〜異世界に転移してしまいました！？〜

イレーヌが提案してくれたのは靴にナイフを、ブレスレットには速効性のある麻酔針を仕込むというものだった。

彼女はアクション系の小説が大好きで、その中で使われていた方法だそう。



「え、賢い、イレーヌ！さすがだわ！」

「え、そ、それほどでも…。」



照れるかわいいイレーヌを拝みつつ、その案を採用させてもらおうと決めた。

結局、変わらず太ももには護身用グッズをつけて、新しくその2つを加える、という形で落ち着いた。



「悪いんだけど、1週間後までに作ってもらえると嬉しいわ。今日お義父様にドレスとか装飾品を買うように言われたばかりなの。だからその経費で作って頂いて？」

「わかりました。今日はもうお休みになられますか？」

「えぇ、そうさせていただくわ。」



イレーヌは寝るとき用の簡素なワンピースを出し、着替えを手伝ってくれた。