皇太子は神の子に首ったけ〜異世界に転移してしまいました!?〜
「ありがとう。湯浴みは明日の朝、お洋服屋さんが来てくださる前にするわ。」
「かしこまりました。おやすみなさいませ、お嬢様。」
「おやすみ。」
彼女が出ていったのを確認して、私はベッドの下から箱を取り出した。
そして、家族とくろの写真を眺める。
しばらく眺めたあと、今度は手帳を取り出した。
この国の手帳の中でも、1番分厚いものを用意してもらった。
これは、私の日記帳。
半年ほどが経った頃からつけているのに、まだ4分の1にも満たないほどだった。
今日の出来事を書き終え、写真とともに箱に戻し、ベッドの下へと隠した。
ここはジュリアンが気が付かない安全地帯なのだ。
ベッドのそばのライトを消してから布団に潜り込む。
するとすぐに眠気に襲われて、いつもよりも随分と早い時間に眠りについた。