皇太子は神の子に首ったけ〜異世界に転移してしまいました!?〜
「…靴でも見ましょうかね。」
「そうですね。どのようなものにします?」
「服に合わせて暗い色がいいかな?」
「それならあちらにたくさんありましたよ。」
モルガネについて行き、所狭しと並んでいる靴を見て回る。
うん、もうよくわからん。
「あ…。」
そこでひとつ、目に止まったものを手に取る。
「これ可愛くない!?」
「あら、ほんとですね!そのドレスの色味とぴったりです!」
これまた私の好きなヴァイオレットがベースのシースルのヒール。
ドレスの背中と同じように、かかとが黒のリボンで編んであってとっても可愛い。
「うん、これにしよう!」
「…本当にお決めになるのが早いですね。」
そう苦笑いするのはモルガネ。
「こういうのはね、直感が大事なのよ。」
ニコルさんを呼んでサイズを合わせてもらおうと思ったが、ジュリアンがまだ服の採寸をしているところだったので、先に装飾品を見ることにした。
靴をイレーヌに持ってもらって、ネックレスのおいてある場所に向かった。
やっぱりこれもたくさんあって迷うかと思ったがあるものだけが輝いて見えた。
引き寄せられるようにそれに向かって歩く。
他のものには一切目にくれなかったのだ。