君の秘密


 ある日の休日。



 彩乃と遊びに出かけた帰り道。


 私は少し遠回りをして、いつもと違う道を通って帰っている。


 その道は、街中から少し外れたところ。

 街中よりも木や草や花が多い。

 今は夕方。

 夕焼けの色が木や草や花にも染まって、昼間とはまた違った美しさを魅せてくれている。

 その美しい光景を私は足を止めて見ていた。

 そしてまたゆっくりと歩き出す。

 進行方向の左側を見ると公園がある。

 公園も夕焼けの色で染まっていた。

 木や草や花、公園……。

 この道を通っていると、とても癒される気持ちになる。

 今まで、もっとこの道を通っておけばよかったと少し後悔するくらい。

 これからは時間があれば、できるだけこの道を通ろうと思った。


 そう思いながら歩いていると曲がり角に来た。


 私は、その角を曲がろうとした。


「……っ‼」

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