君の秘密


 そんな私とは反対に、彩乃は元気ではきはきしている。

 そんな彩乃はクラス委員長をやっている。

 クラス委員長をやっている彩乃は、クラスの女子たちからとても頼られている。

 クラスの女子たちから頼られると、彩乃は快く対応している。

 そんな彩乃のことをかっこいいと思う。


 私と彩乃は、いろいろなことが正反対。

 だけど、そんな私と彩乃だから逆にとても気が合うのかもしれない。



 ……と、私と彩乃のことはここまでにして。


 今、ちょうど市野瀬くんが私の隣の席に機嫌悪そうに座った。


 あっ、機嫌が悪そうというのは、私が市野瀬くんの隣の席になったからというわけではなく、市野瀬くんはいつもこんな感じの態度をしている。

 だから、そういう市野瀬くんのことを見るのは慣れている。


 私は、そんな市野瀬くんのことを見ていて思ったことがあった。

 こうして市野瀬くんと隣の席になったのも何かの縁、せっかくだから市野瀬くんに挨拶でもしようと思った。


「市野瀬くん」

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