君の秘密


 市野瀬くんから『友達をやめたい』と聞かされたときの私のあの大ショックな気持ちをどうしてくれるのよ‼
 私がそれを聞いてどんなに辛い気持ちになったことか‼


「う……うるせぇな、オレはもともとお前のことを友達だなんて思ってないんだよ‼」


 な……なんだとぉ⁉


「はぁ⁉」


 もともと私のことを友達だなんて思ってないって、どういう意味よ‼


「だけどお前が友達になってほしいって言ったから、オレは仕方なくお前と友達になったんだよ」


 し……仕方なく~っ⁉


「なによそれ‼」


 なんなのよ一体‼


「だってそうだろ‼ オレはお前のことを……一人の女として……好き……なのに……友達として見れるわけがないだろ……」


「……っ‼」


 ……やだ……今度は恥ずかしくなってきた。

 腹が立ったり恥ずかしくなったり……感情が忙しい。

 ……どうしよう……恥ずかし過ぎて市野瀬くんの顔を見ることができない。

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