今夜、あなたに復讐します
使うつもりは毛頭ないが、受け取った方が頼久が安心しそうなので、とりあえず、受け取ることにした。
「……おじい様、ありがとうございます」
と言うと、頼久が少し涙ぐむ。
おじい様のお気持ちは嬉しいけど。
まるで、もう嫁に出る感じに盛り上がってるのが気になるな……、と思いながら、夏菜は立ち上がった。
「で、では、行ってまいります」
スカスカのキャリーバッグに、ほんのちょっと洋服と化粧品と、お金の入った封筒だけを入れ、夏菜は屋敷を出て行った。
みんなに見送られ、
何故か縁側の柱の陰から見送っている銀次にも見送られ、
夏菜は有生とともに、山を下る。
少し先を歩く有生が、
「それ貸せ」
と夏菜のキャリーバッグを持とうとした。
「……おじい様、ありがとうございます」
と言うと、頼久が少し涙ぐむ。
おじい様のお気持ちは嬉しいけど。
まるで、もう嫁に出る感じに盛り上がってるのが気になるな……、と思いながら、夏菜は立ち上がった。
「で、では、行ってまいります」
スカスカのキャリーバッグに、ほんのちょっと洋服と化粧品と、お金の入った封筒だけを入れ、夏菜は屋敷を出て行った。
みんなに見送られ、
何故か縁側の柱の陰から見送っている銀次にも見送られ、
夏菜は有生とともに、山を下る。
少し先を歩く有生が、
「それ貸せ」
と夏菜のキャリーバッグを持とうとした。