今夜、あなたに復讐します
「だってほらっ。
 目が覚めたとき、社長のご記憶にないとか、嫌じゃないですかっ」
と無理やり拒絶する理由をひねり出す。

「そ、そうですっ。
 今はちょっと、ほら……

 嫌かなって」

 今限定の拒絶に有生の心がちょっぴり動いたようだった。

 夏菜は有生の目を見つめ、その魂に訴えかけるように言ってみた。

「正気になってから襲ってくださいっ」



< 336 / 432 >

この作品をシェア

pagetop