今夜、あなたに復讐します
とりあえず、その週末は酒と100均グッズを武器のように次々と繰り出し、なんとか乗り越えた。
だが、自分から襲ってくださいと言ってしまった手前、この先、抵抗することは許されないのだろうかと夏菜は帰りの車の中で身を固くする。
夏菜により、酒漬けにされてしまった有生は運転できないので、黒木に来てもらっていた。
まだ酒の残っている有生は道場に帰る道道、黒木に愚痴る。
「それでずっと飲まされ続けたんですよ。
急性アルコール中毒になるかと思った」
「こっ、断ればいいじゃないですかっ」
と夏菜は言ったが、有生は、
「だって、お前が酌をしてくれるから断れないじゃないか」
と可愛いことを言ってくる。