今夜、あなたに復讐します
「強ければ、とりあえず、夏菜を守れるだろう」
あのー、私の意思はどの辺に、と夏菜は思ったが。
開け放したままの和室の向こう、庭先で聞いていたみんなは盛り上がっていた。
「どっちに賭けるか?」
「やはり、有生さんだろう」
「いやいや、あの指月とかいう男、目つきも身のこなしもただものではないぞっ」
庭先で楽しげに賭けをはじめる弟子たちの間から、はいはいはいっ、と誰かが手を上げてきた。
「頼久様っ。
私もぜひっ、その試合に参加させてくださいっ」
銀次だった。
「お嬢を好きな気持ちなら、誰にも負けませんっ」
おおーっとみんながどよめき、喜んだ。
「よかろう、銀次。
お前も参加しろ」
すると、はいはいはいっ、とまた誰かが割り込んでくる。
「僕も参加しますっ」
雪丸だった。
「夏菜さんのことはちょっといいなーくらいにしか思ってませんけど。
参戦したいですっ、楽しそうなのでっ」
と陽気に言ってきた。
「よかろう」
いや、よくはないだろう。
あのー、私の意思はどの辺に、と夏菜は思ったが。
開け放したままの和室の向こう、庭先で聞いていたみんなは盛り上がっていた。
「どっちに賭けるか?」
「やはり、有生さんだろう」
「いやいや、あの指月とかいう男、目つきも身のこなしもただものではないぞっ」
庭先で楽しげに賭けをはじめる弟子たちの間から、はいはいはいっ、と誰かが手を上げてきた。
「頼久様っ。
私もぜひっ、その試合に参加させてくださいっ」
銀次だった。
「お嬢を好きな気持ちなら、誰にも負けませんっ」
おおーっとみんながどよめき、喜んだ。
「よかろう、銀次。
お前も参加しろ」
すると、はいはいはいっ、とまた誰かが割り込んでくる。
「僕も参加しますっ」
雪丸だった。
「夏菜さんのことはちょっといいなーくらいにしか思ってませんけど。
参戦したいですっ、楽しそうなのでっ」
と陽気に言ってきた。
「よかろう」
いや、よくはないだろう。