今夜、あなたに復讐します
「いやっ、投げ飛ばせませんよねっ? これっ」
なんの騒ぎだ、というように指月が一瞬、扉の隙間から覗き、上林がその下から覗いてきたが。
中で起こっている事態を確認すると、二人は、またそっと扉を閉めた。
「ちょ、ちょっとちょっと、指月さんっ?
上林さんーっ?」
助けてーっと夏菜は悲鳴を上げる。
「なんか楽しそうだから、引いたんだろう」
「楽しくないですよっ。
っていうか、貴方、むちゃくちゃ強いじゃないですかっ。
私も指月さんもいらないですよねっ?」
「いやいや。
誰にも隙は生まれるものだからな。
それを埋めてくれるのが、お前と指月だ。
だがまあ、よくわかったろ。
お前がその先輩を投げ飛ばしたのは、俺のせいじゃない。
そいつが弱かったからだ」
いや、話すり替わってますけど。
「明日も遅れずに来いよ」
ようやく解放された夏菜は、
「もう来ませんっ」
と怒って帰ろうと扉に手をかけたが、後ろから、
「お前が居ないと、上林ひとりが此処の新人ということになって、指月に地味にちびちびイビられるんだろうな」
そんなことをぼそりと有生が言ってくる。
なんの騒ぎだ、というように指月が一瞬、扉の隙間から覗き、上林がその下から覗いてきたが。
中で起こっている事態を確認すると、二人は、またそっと扉を閉めた。
「ちょ、ちょっとちょっと、指月さんっ?
上林さんーっ?」
助けてーっと夏菜は悲鳴を上げる。
「なんか楽しそうだから、引いたんだろう」
「楽しくないですよっ。
っていうか、貴方、むちゃくちゃ強いじゃないですかっ。
私も指月さんもいらないですよねっ?」
「いやいや。
誰にも隙は生まれるものだからな。
それを埋めてくれるのが、お前と指月だ。
だがまあ、よくわかったろ。
お前がその先輩を投げ飛ばしたのは、俺のせいじゃない。
そいつが弱かったからだ」
いや、話すり替わってますけど。
「明日も遅れずに来いよ」
ようやく解放された夏菜は、
「もう来ませんっ」
と怒って帰ろうと扉に手をかけたが、後ろから、
「お前が居ないと、上林ひとりが此処の新人ということになって、指月に地味にちびちびイビられるんだろうな」
そんなことをぼそりと有生が言ってくる。