今夜、あなたに復讐します
「どんなときでも、行列組んで、順番を守るところだ。
 先に俺に復讐に来た奴が他にも何人かいる。

 順番は守れ。
 お前よりもっと切実な恨みがある奴もいるぞ。

 生活がかかっているとかな。

 そんなひらひらした可愛い服を着られる余裕があって、なにが復讐だ」

 ……なんでこの人に説教されてるんだろうな、私。

「で?」

「は?」

「お前はなんの恨みで此処にいる」

「……せ、先祖の恨みですかね?」

 自分でも自信がなくなりながら、夏菜はそう言った。

 有生の勢いとオーラに完全に押されている。

 案の定、有生はそんな夏菜の言葉を切って捨てるように言ってきた。
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