Dark Fantasy Night
「私たち、これからどうなるの?ここは一体……」

ダナが恐怖で体を震わせると、モルガーナが暗い顔をする。ディアナが「何か知ってるの!?」とモルガーナの肩を掴んだ。

「おそらく私たちがいるのは、ウィッカーマン。生贄の儀式の中で最も有名なもの。木で巨大な人形の形をした檻を作り、その中に家畜や人間を詰め込んで、そしてーーー」

モルガーナの顔が真っ青になる。ダナは聞きたくないと思いながらも、「どうなるの?」と訊ねていた。

「……火にかけて焼き殺される」

モルガーナがそう言った刹那、「そんな!!」とディアナが悲鳴を上げた。

「あたしたち、今からクロロホルムの生贄にされちゃうの!?」

普段ならのダナならば、「クロム・クルアハでしょ。クロロホルムは昔使われていた麻酔薬よ」とディアナに言っていただろう。しかし、ドルイドたちが集まった人々に何かを言い始め、儀式が着々と進んでいく中、ダナの心にそんな余裕はなかった。
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