Dark Fantasy Night

「この盛り上がりっぷり、あたしには何かわかる！きっとパーティーね！！」

目を輝かせながらディアナが言う。ダナは「そうとは限らないでしょ。ここは紀元前なんだから」と言いモルガーナと同じように灯りを魔法で出した。

「この時代になぜ来たのか、きっと人に会えばわかるはず！」

モルガーナを先頭に、三人は夜の森の中を歩き始めた。

紀元前のため、当然人工の明かりなどはなく、ダナは世の中に電気や水道を生み出した過去の人々に感謝と偉大さを感じた。足元は魔法の灯りだけではやはり見落としてしまうものもある。

「わっ！！」

ディアナがつまずき、転んでしまった。どうやら足元に石があったらしい。

「大丈夫？ディアナ」

モルガーナが手を差し伸べると、「ごめんね、ありがと！」とディアナは立ち上がった。その足からは血が出ていたため、すぐにダナは治療魔法を使う。

「モルガーナ、便利な時代で生きている私たちには普通の森を歩くだけで危険よ。瞬間移動の魔法を使ってもいいかしら？このままではまた誰かが怪我をしてしまうかもしれないし……」