Dark Fantasy Night
聞いたことのない祭りの名前にダナとディアナは首を傾げる。そんな中、モルガーナは「紀元前と仮装でピンときたわ」と言っていた。

「そのサヴィン祭って何なのさ。もったいぶらないで教えてよ〜!!」

ディアナが頬を膨らませる。モルガーナは「わかってるわ」と言い、説明をしてくれた。

サヴィン祭とは、古代ケルト人が十月三十一日に行っていた祭りのこと。ハロウィンの起源となった祭とも言われている。このサヴィン祭の日は、ケルト人にとって一年の終わりの日で、秋の収穫を祝い、先祖の霊を迎えると共に悪霊を追い払う。

「ハロウィンには起源となったお祭りがあったのね。知らなかったわ」

ダナはそう言い、物知りなモルガーナのようになろうと決める。その隣でディアナが「先祖の霊っていうのはわかるけど、何で悪霊?」と首を傾げている。モルガーナは口を開いた。

「古代ケルト人の間では、サヴィン祭の時期になると死者の世界へ通じる扉が開かれると信じられていたの。先祖の霊が帰ってくると同時に悪霊もやってきて悪さをすると言われていた。そこでケルト人は人間だとバレないように仮装をしたり仮面を着けたりしていたのよ」
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