蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
そんなことを思っていると、おもむろに蓮人兄さまは車のキーを手にする。
「蓮人兄さま?」
その行動を不思議に思って私が問いかけると、蓮人兄さまはまだ暑いのに私にカーデガンを羽織らせる。
「病院へ行くぞ」
「え? 今から?」
その行動に驚いて、私は素っ頓狂な声を上げてしまった。何か今後のことをどうするかを悩んでいたのかと思っていが、まさか今すぐ病院へなどと言いだすとは思わなかった。
「もう夜ですよ? 時間外です」
「大丈夫だ。大村の主治医が、えっと先に電話か」
何やら私以上に慌てている蓮人兄さまに、色々なことを考えていた私だったが冷静さを取りもどした。それほど蓮人兄さまの方が狼狽しているように見えた。