蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】

「なあに、蓮人君過保護ね。それに今日は早いのね」
そんな蓮人兄さまにお母さんは、ケラケラと笑い声をあげる。
「ええ、鏡花と少しでかけようと思っていまして」
私が話していないのが分かったようで、蓮人兄さまも適当に話を合わせてくれる。

「あら、そうなの? じゃあ引き留めてもいけないわね。鏡花またね」
お母さんと一緒に玄関まで行くと、実家を後にする。

「話さなかったのか?」
駐車場まで歩きながら、蓮人兄さまの言葉に私は小さく頷いた。
「まだわかりませんし、今は流産の可能性とかも高いみたいですし、もう少ししてからのほうがいいかと。あのお母さんのことだから大騒ぎしそうで」
「そうみたいだな」
意外にも肯定した蓮人兄さまに驚いて、私は隣を仰ぎ見る。
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