蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
義務のように聞こえただろう結婚も、それでも鏡花は承知してくれた。そして一緒のベッドに眠ることも、キスも触れることも、すべて俺にゆだねてくれる。
後悔から思いを伝えるように身体を繋げる日々。そうすればいつか俺のことを愛してくれるのではないか。
そんな気持ちを込めて、大切に抱きしめてきたが、本当に正しかったのだろうか?
今日、俺との子供がここにいることがわかり、不安や、後悔が押し寄せる。
かなり大きなため息を付いたあと、なんと表現していいかわからない感情を持て余すように、俺はそっとシーツに手を入れると鏡花のお腹に触れる。
もちろんまだ何も変化はない。しかし自分が親になるという事実。
不安そうな鏡花を安心させるように、手を握りしめたが俺の方がそれは大きかったのかもしれない。
鏡花の手を握りしめることで、鏡花と繋がっていると思いたかったのだ。
一向にこない眠気を持て余しながら、慣れたベッドでぐっすりと安心したように眠る鏡花の寝顔をみつめて過ごした。