蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】

「病院はいいっていうんだよ」
真由ちゃんと話しながら、真翔君が言うと、咲綾さんは私の前で膝をつく。

「鏡花さん、もしかして」
女同士だからピンとくることがあるのかもしれない。私はその言葉に静かに頷いた。

「食べたらよくなるとかあります? それとも休んだほうが?」
ここは遠慮しても仕方がないと、私は吐き気を我慢しつつ口を開いた。

「何か、簡単に口に入れられるものを頂けますか?」
「もちろん、えっとパンとか、果物だったらバナナがあったと思います」
咲綾さんの提案に私は、「パンを」とだけ言うと、咲綾さんは急いでキッチンへと走っていた。

その間に真翔さんは、キッチンで何かをしているようだった。
二人はキッチンで二言三言交わすと、真翔さんは頷いて何かをしているようだった。

「これで大丈夫ですか?」
真っ白なお皿に、テーブルロールを持ってきてくれた咲綾さんにお礼を伝えると、少しずつ口に入れる。
胃に食べ物が入ったおかげで、少し吐き気が収まった。
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