蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
二人で黙り込んでしまい、無音の空間が気まずい。
自分の気持ちをきちんと話そう、そう思うもうまく言葉がでてこない。
「やっぱり真翔がよくて今日行ったのか?」
初めに口を開いたのは蓮人兄さまで、その意外な言葉に私はパッと顔を上げた。
「真翔君の家でもおっしゃってましたが、どういう意味ですか?」
静かに聞いた私に、蓮人兄さまは小さく息を吐く。
「隠さなくてもいい。昔から真翔のことを思っていたのは知っている」
髪をかき上げながら、私と視線を合わさない蓮人兄さま。こんなに毎日一緒に過ごして、一生懸命想いを伝えてきたつもりだった。少しずつでも伝わっていると思っていたのに。
さっきの感動的に私を迎えにきてくれたのは何だったのか。そんなことが頭をよぎる。
そうだ、私が必要だといってはくれたが、何故かはわからない。