蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
子供を産んで跡取りが必要、その可能性だってゼロではないだろう。段々と昼間のことを思い出し、私も今まで言えなかった思いが溢れ苛立ちが募る。
「そんなことをおっしゃるなら、蓮人兄さまこそご結婚されたい方がいらっしゃったんですよね」
「なんだよそれ」
驚いているのか、怒っているのかわからない蓮人兄さまだったが、私も負けじと言葉を投げつける。
「今日、聞いてしまったんです。仲良さそうに女性と話しているのを。私との結婚は仕方がなかったんですよね。私が迫ったから、妊娠してしまったから……」
そこまで言って、私は瞳から涙が零れ落ちそうになるのをなんとか耐える。