蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
私の手をギュッと握りしめると、自分のコートのポケットに入れる。
「あったかいね」
包まれた手に力を込めると、蓮人さんは「ああ」とだけ口にする。
「ねえ、名前どっちにするか決めた?」
性別が解ってから、二人でいろいろと考えてはきたが、候補を二つに絞ってからは決め切れていない。
「やっぱり顔を見てからにしようと思う」
「そうなの?」
キョトンとして顔を見れば、蓮人さん私の大きなおなかにそっと触れた。
「とりあえず、無事に生まれてくれればいいよ」
柔らかな笑みで蓮人さんが声を掛けると、お腹の中で思い切りお腹を蹴るのがわかった。
「元気に返事してるね」
私の言葉に答えるように、もう一度動いた我が子に二人で笑いあう。
その直後だった。あっ……。