蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
この数年で確かに俺達の人生は一転した。大村の本家の長男の悠人が結婚をし可愛い孫もでき、最近では弟の真翔にも子供がいることがわかり結婚をした。爺様にとって可愛いひ孫と過ごしたいのだろう。
しかし、俺達の孫はまだ鏡花のお腹の中だ。
「断ろう」
「え? どうして?」
鏡花はきょとんとした表情で俺に視線を向ける。その何も思っていない様子に俺は少しの苛立ちが募る。
自分でもこんな感情に驚くも、最近はそれを隠すこともしていない。
「鏡花、俺達の二人の初めてのクリスマスイブをこんな爺様にとられていいのか?」
かなり不機嫌に言った俺に、鏡花は少し考えた後クスリと笑った。
「そうだね。でもお爺様もきっとみんなに会いたいと思うゆ」
諭すように言われ、またもや俺は自分だけがそう思っていたのかと無言になる。