蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
そんな私にチラリとだけ視線を向けたが、蓮人兄さまは何もいうことなく粥を口に運ぶ。
楽しく食事をしたいと思っているのに、蓮人兄さまの前に座る勇気すらない。
これでは、楽しい食卓など皆無だろう。
自らうまくやっていきたい。そう伝えたのにやはり私はできない。
泣きたくなる気持ちをグッと堪える。
「ごちそうさま」
いつの間にか食べ終わっていたのだろう、蓮人兄さまに静かに言われ、私は諦めて立ち上がると片付けるべく食器に手をかける。
そこで、蓮人兄さまの手に自分の手がぶつかりハッとして手を離した。
そんな私に対し、蓮人兄さまは表情を変えることなく、立ち上がる。
その時ちょうどインターフォンがなり迎えが来たことがわかった。