蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
ほとんど作り終えた食事も、まったく食べる気がしなくなってしまい私は火を止め鍋の蓋を閉めた。
昔、まだ小さいころ一緒に食べた、少ない思い出のビーフシチュー。
それを蓮人兄さまは美味しいと食べていたことを思い出す。
しかし、今は専務となり高級なものを食べているだろう。
こんな普通の物を食べてくれるのだろうか?
今さら不安になる。それに返事もないし……。
そこまで思ったところで、メッセージを知らす音がして私はビクリとしてしまう。
必要ない。そう言われるのを覚悟してメッセージを開いた。
そこには帰って来るとの文字があり、信じられない気持ちでその文字を見ていた。