蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】

「んんっ……」
自分の声かと疑うほど、甘ったるい声がでてしまう。恥ずかしくて、すべてを蓮人兄さまに見られているという事実に、初めは戸惑いしかなかったが、もはや今は何も考えられない。

「鏡花、顔見せせろ」
その声を抑えるように口を覆っていた手を、蓮人兄さまがシーツに縫い留める。

「……っ、無……り」
切れ切れに言葉を発するも、すぐに新たな快感に声が上ずってしまう。

薄暗い部屋で響く乱れた呼吸と自分の声が響く。ゆっくりとゆっくりと蓮人兄さまは私を開いていく。
いつも冷たい蓮人兄さまなのに、女の人にはこんなに優しく触れるのかと思うとそれだけで切なくなる。
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