蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
初めての私を気遣うように、ゆっくりと私に快感を教えるように触れる。
「あっ……」
声とともに勝手に跳ねてしまう自分の身体が恥ずかしくて、逃げようとすると諭すようにキスをされる。
「鏡花、お前を抱いているのは誰だ?」
いっぱいいっぱいの私に初めて見るだろう、額に汗を浮かべ余裕のない表情を浮かべる蓮人兄さま。
愛しくて、嬉しくて、そして仕方なく抱いてくれているという寂しさ、そして襲ってくる快感。
グチャグチャで、もう何も考えられない私は、ただ手を伸ばして答える。
「蓮人……」
今までより、更に激しく腰を打ち付けられ、その後の〝兄さま”は声にならなかった。塞がれたキスと共に私は気を失うように眠りに落ちていく。
「こんなはずじゃなかったのに……」
そんな言葉が聞こえ、いつのまにか流れていた涙に、蓮人兄さまの唇が触れた気がした。
やっぱり蓮人兄さまは後悔している。
その事実を知ってしまった。謝らなきゃそう思うも意識がそこで途切れてしまった。