蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】

しかし鏡花を抱いてしまったことで、俺はもう鏡花を離せる自信がなくなっていた。

今すぐ目を開けて甘えるように俺に手を回してほしい、俺だけを見つめて欲しい。
そんなことを思ってしまう。酔いが冷めてしまえば、そんなことは起こりえるわけないのに。

寝返りを打った鏡花のさっきまで赤く染まっていた肩があらわになる。

エアコンが効いたこの部屋は寒いぐらいかもしれない。
少し温度調整をして、鏡花にシーツをかけて自分の方に抱き寄せる。

そうすると無意識なのだろうが、俺の胸に甘えるように頬をする寄せる鏡花。
やばいぐらいに可愛い。自分でも沸き上がるこの感情に戸惑ってしまう。

昔から、親父に言われたせいもあり、真翔達にも冷たくしなければいけなかった。
そのことは、必然的に鏡花にも嫌な人間だと思われているのは仕方がない。

でも、違った出会いをしていれば、気持ちのまま鏡花を甘やかせて可愛がっていれば、他の違う未来があったのだろうか?
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