蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
そこまで考えたところで、直感的に思った事はそれは嫌だということだ。
蓮人兄さまにとっては迷惑な話かもしれない。万が一妊娠していれば、一生私に縛り付けてしまうことになる。それでも……。
そんなことを思いながらも、私は小さく首を振っていた。
「行かなくていいということか?」
確認するように蓮人兄さまに言われ、私ははっきりと頷いて見せる。
そして俯きながら、確認するように蓮人兄さまに問いかける。
「蓮人兄さまがよろしければ」
一瞬その場が静まり返り、蓮人兄さまの返事が怖くて仕方がない。
自分から願って抱いてもらい、こんな状況になってしまい私はいたたまれなくなる。
万が一、妊娠していても蓮人兄さまに迷惑をかけることはしない。そういえば安心してくれるだろうか?
「誘惑に負けた俺の責任だ。鏡花がそれでいいなら。本当に悪かった」