蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
「え?」
「嫌か?」
その意外なセリフに私はかなりポカンとしてしまったのだろう、蓮人兄さまは視線を合わすことなく問いかける。
「いえ、嬉しいです」
さっきまで紙切れ一枚で、何も変わらないと思っていた私だったが、蓮人兄さまがこうして私との結婚を考えくれていたことに嬉しさが募る。
かなり笑顔を浮かべていたのかもしれない。蓮人兄さまは一瞬驚いた表情を浮かべたが、ふわりと笑ってくれた。それだけで私は幸せだった。
タクシーで連れてきてもらったのは、創作フレンチのお店で和と洋が融合した店内はとても素敵で、私の着物もまったく浮いていなかった。
きっとそこまで考えてくれていたのだろう、さすがの蓮人兄さまに感心してしまう。