何億もの星に想いをのせて。〜キミには敵わない〜


『龍。なに泣いてんだ?』


顔を見ると龍は泣いていた。

泣いた顔は初めて見るな。

でも、理由がわからねぇーな。


「お、俺はっ‥。お前に初めて追いかけられて嬉しかったんだ。いつも、俺に見向きもしないで。逃げていったから。初めて、ちゃんと俺自身を見られているようで‥‥っ。」


昔はほんとに興味がなかったもんな。

花の事しか考えてなかったんだ。

花の復讐だけしか。


「俺は気付いたんだ。俺がずっと追いかけていたのは、本当は友達になりたかったんだっ!もう遅いけど‥。お前に会えて良かったよ。」


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