何億もの星に想いをのせて。〜キミには敵わない〜

俺はケンカが弱かった頃に、

酷い怪我をしたんだ。

死んだと思ったよ。あの時はな。

あの時からだ。花と出会ったのは。


「だ、大丈夫?怪我してるっ!」


また、他の女みたいに逃げられるんだと思った。

他の男に情報を売られたり、利用されるだけだと思った。


「家、どこ?近い?」


キミは、他の女と違った。

優しかった。暖かかった。初めて人に優しくされた。

< 190 / 204 >

この作品をシェア

pagetop