トップリーガーの恋~おまえの心にトライする~
「理桜ちゃんは、ビールでいい?」

「はい」

「湊斗は、ノンアルだよな。じゃあ、注文するよ」
店員を呼んで、テキパキと注文する颯斗。
いつもながらに、マメな男だ。

飲み物が運ばれてくる。
運んで来た店員は、湊斗と颯斗を頬を赤くして見ている。
その姿を見て更に縮こまる理桜。

「かんぱ~い」「「…。」」颯斗だけテンションが高い。

「山口さん、今日は無理言ってすまない」
突然の湊斗の声に驚く。

「いえ。全然大丈夫です。気を遣わせてすみません」理桜は、顔を上げてふたりをみた。
ふたりとも、優しい顔で自分を見ている事に驚いた。

「理桜ちゃんは、何歳?」

「24歳です」

「俺達の4つ下だな」「ああ」
質問する颯斗と相槌を打つ湊斗。

「本城さんは?」

「澪さんは、私の2つ上なので26歳です」

「落ち着いて見えるから俺達と同じ位かと思ってた」「ああ」

短い返事だが、顔は嬉しそうな湊斗。

理桜と颯斗は、湊斗のわかりやすい表情に内心笑いを堪える。



< 54 / 154 >

この作品をシェア

pagetop