トップリーガーの恋~おまえの心にトライする~
「澪さん、福田選手はわかりますよね?」

「患者さんは覚えてるって言ったでしょう」

「ですね。じゃあ、澪さんは唯一知っている福田選手を応援して下さいね!」

「応援って。練習だよね?」

「そうなんですけど、みんな応援してるでしょ!」

そんなやり取りをしていると、どこからか視線を感じる。

グランドに目をやるとこちらを見ている選手。

「?理桜ちゃん、こっち見てる人が田口選手??」遠くてハッキリ顔が見えない。

理桜もそちらを見る。
「イヤイヤ。福田選手が澪さんを見てるんです!!」

「なんで?この辺に知り合いがいるんじゃない?」と見回す澪。

ファンの人達も湊斗の視線がスタンドに向いている事に気づき、自分を見てるのかとザワザワキャアキャア言い出した。

理桜は内心苦笑い。

ファンの心は鷲掴みだが、澪には全く伝わっていない。気の毒だ。

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