わたしにしか見えない君に、恋をした。
「ここに明子呼んでいい?あたし達が仲直りしたって明子に伝えたいから」

あたしがそう言うと、二人はニッと笑って頷いた。

「――明子!!ちょっと来て!!」

みんなが片付けの手を止めにおしゃべりに夢中になっている中、せっせと一人で椅子の片づけをしている明子。

その手を止めて明子がこちらを見た。

「おーい、明子~!早く!」

「急げー!」

サエコとナナが明子を呼ぶ。

「うん!今行くね!」

明子は大きな目を細めて満面の笑みを浮かべた。

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