わたしにしか見えない君に、恋をした。
見間違えるはずがない。これは間違いなく湊だ。湊は……流川湊。
去年1年生だったということは、今年2年生。あたしと同い年。
隣町のサッカーの名門の星城高校の2年生だ。
……なぜだろう。湊のことをどこかで見た気がする。でも、思い出せない。
気のせい……?分からない。ただ、なぜかぼんやりと記憶に残っている。
そのとき、けたたましいほどの歓声が客席を包み込んだ。
顔をあげると、キックオフと同時にサッカーボールが蹴りだされた。
星城高校の青いユニフォーム姿の選手が一斉に駆け出す。
ドクンっと心臓が鳴った。
「あれ、星城って10番いなくない……?」
「あー、流川がいないのかぁ。星城はどうかなぁ」
周りから口々に聞かれる湊の名前。
確かに電光掲示板に表示されている中に湊の名前はない。
1番から順番に表示されている中に10番だけがない。
そういえば、さっき『うわっ。あの10番足速い……』あたしがそう言ったとき湊はなんともいえない表情を浮かべていた。
もしかして、あのとき……気付いたんじゃ。
自分が星城の選手で、サッカー部で、10番だったって。
いてもたってもいられなくなったあたしはそのまま立ち上がり、駆け出した。
湊という人物は実在した。そして、あたしのこんなにも近くにいた。
去年1年生だったということは、今年2年生。あたしと同い年。
隣町のサッカーの名門の星城高校の2年生だ。
……なぜだろう。湊のことをどこかで見た気がする。でも、思い出せない。
気のせい……?分からない。ただ、なぜかぼんやりと記憶に残っている。
そのとき、けたたましいほどの歓声が客席を包み込んだ。
顔をあげると、キックオフと同時にサッカーボールが蹴りだされた。
星城高校の青いユニフォーム姿の選手が一斉に駆け出す。
ドクンっと心臓が鳴った。
「あれ、星城って10番いなくない……?」
「あー、流川がいないのかぁ。星城はどうかなぁ」
周りから口々に聞かれる湊の名前。
確かに電光掲示板に表示されている中に湊の名前はない。
1番から順番に表示されている中に10番だけがない。
そういえば、さっき『うわっ。あの10番足速い……』あたしがそう言ったとき湊はなんともいえない表情を浮かべていた。
もしかして、あのとき……気付いたんじゃ。
自分が星城の選手で、サッカー部で、10番だったって。
いてもたってもいられなくなったあたしはそのまま立ち上がり、駆け出した。
湊という人物は実在した。そして、あたしのこんなにも近くにいた。