居候同期とフクザツな恋事情
◇
なんだか身体が重い。そう思って目を開けたら、額同士がくっつくくらいの距離にイオの寝顔があって、一瞬心臓が止まりかけた。
状況把握にしばらく時間を要したけれど、どうやら私がイオの布団で寝ていたらしい。
身体が重たいと思ったのは、横向きに寝ているイオの片足が私のお腹にのっかってきていたからだ。
腕ならまだ可愛いけど、足をのっけてくるって。どんな寝相なのよ。
ググッとイオの足を押し除けると、布団に寝転がったまま天井を見上げる。
ていうか私、どうしてこんなところで寝てるんだっけ。
まさか、ベッドから転げ落ちたなんてことはないだろうし……と、そこまで考えたところで、イオの腕がパタンと私の肩に落ちてきた。
だから、寝相……!
つい、のっかってきた腕を乱暴に跳ね除けたけれど、イオは気付かずにぐーすか寝ている。
気持ち良さそうなその寝顔を呆れ顔で見つめた私の手が、無意識にイオの髪を撫でそうになる。
それで、不意に昨日の夜のことを思い出した。