居候同期とフクザツな恋事情
6.もう少し、一緒にいていい?
「ねぇ、イオ……」
食事の片付けを終えたあと、名前を呼びながら振り返ろうとしてハッとした。
イオは今、出張に行っていて不在。帰ってくるのは、早くても明日の夜だ。
イオがいない2日間、何度も部屋にいないイオのことを呼びそうになって、そのたびにハッとする。
今だって、洗い物をしているのは一人分の食器なのに。それにも気付かないくらい、いつのまにかイオが家にいることが当たり前みたいに染み付いていた。
ずっとひとりで暮らしてきたのに、イオがいないと部屋の中が静かで寂しい。
洗い物を済ませて、ベッドにごろんと横になる。
そばに置いてあったスマホを手に取ると、メッセージが一件届いていた。
何気なく開いてみると、それは出張先にいるイオからで。
『メェちゃん、元気?明日、20時か21時頃家に帰るね』
送られてきたのはなんてことない内容だったけど、2日ぶりのイオからの連絡にテンションがあがった。