居候同期とフクザツな恋事情




「よし、あとはご飯が炊けたら完璧」

イオが出張から帰ってくる夜。定時ぴったりに仕事を切り上げた私は、大急ぎで家に帰ってきた。

20時ちょっと前にはご飯が炊き上がるようにセットして、カレーを煮込んで、張り切ってサラダまで作った。

できあがったサラダにラップをかけて冷蔵庫に入れようとして、はたと気付く。

そういえば、さっきスーパーで福神漬けも買おうと思っていたのにすっかり忘れていた。

別になければないでいいものだけど……

時計を見ると、まだ19時半を過ぎたところ。

近所のコンビニまでぱっと行って戻ってくるだけの時間はある。

家でイオのことをじっと待っているのもそわそわするし、急いで買い足しに行くことにした。

コンビニに出かけたら、つい余計なものも見てしまって、お菓子と明日の朝食べるパンを福神漬けと一緒に購入する。

コンビニを出るときにスマホで時間を確かめたら、ちょうど20時を過ぎたところだった。


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