居候同期とフクザツな恋事情
2.私、お母さんじゃないんですけど。
いつもと同じように、スマホのアラームの音で目を覚ます。
それでも起き上がるのは億劫で、布団の中でぐずぐずとしていると、10分間隔でスヌーズ機能設定されているアラームがまた鳴り始めた。
もうちょっとぐずぐずしていたいけど、ここで起き上がらないと遅刻だ。
なんだか疲れが取れていないように感じる身体を奮い起こして、ベッドから立ち上がる。
クローゼットに着替えを取りに行こうとして、私は足元に転がった何かを思いきり蹴飛ばした。
こんなところに、なんか置いたっけ。
ぼんやりしながら足元に視線を向けた瞬間、そこに寝転ぶ男の姿が視界に入ってきて一気に目が覚めた。
そうだ。私、昨日、仲林くんのこと泊めて、2ヶ月くらいここに居候させることを許可したんだった。
そこから一気に、昨日の夜の出来事が思い出されて、急に頭痛がしてくる。
だから、しっかり寝たのにあんまり疲れが取れてないのね。