居候同期とフクザツな恋事情
さすがに、こんなに寝てたらヤバいんじゃないかな。
スマホ片手に、カップに注いだコーヒーをゆっくりと飲みながら、未だにベッドの下に転がっている仲林くんの姿を見遣る。
一応、もう一回声はかけるべきよね……?
私は基本、余裕を持って早めに出勤しておきたい性格だから、そろそろ家を出たいのだ。
使い終えたコーヒーカップをキッチンのシンクに置くと、まだまだ気持ちよさそうに眠っている仲林くんの脇にしゃがむ。
「仲林くん、起きて。朝だよ」
肩を軽く揺すりながら耳元で大きめな声で呼んでみたけれど、返ってくるのは寝息のみ。
何度か同じように声をかけてみたけれど、返ってくるのは寝息ばかりで。いい加減に、苛立ってきた。
仲林くんが遅刻するのは勝手だけど、私の出勤時間が迫ってる。
「いい加減に起きろっ、て!」
大声で叫ぶと、力いっぱいブランケットを引っ張って、仲林くんをそこから引き剥がす。