居候同期とフクザツな恋事情
「仲林くーん」
ペチペチと軽く頬を叩いてみたけど、それでもやっぱりダメだった。
朝も全然起きてくれなかったけど。寝起きが悪い上に、一度寝ちゃうと目覚めないタイプなのね……
どうすんの、洗濯物。
ほったらかして寝ちゃったのは仲林くんだし。朝まで放置で臭くなろうが私の知ったことじゃないんだけど。
私はどちらかというときっちりしているタイプだから、わかっていてそのままにしておけない。
というか、気になって眠れない。
「あー、もう。世話が焼ける」
額に手を置いて小さくため息をつくと、バスルームへと向かった。
洗濯物をバスルームに置いてあるカゴにがさっと移すと、それをベランダの窓のそばまで運ぶ。
窓を開けると、クーラーで涼しくなっていた部屋に、湿った温い空気が一気に吹き込んできた。
のろのろとベランダ用のサンダルに足を通すと、カゴの一番上にあったTシャツをつかんでパタパタとシワを伸ばしてハンガーにかける。