居候同期とフクザツな恋事情
替わりにって、どういうこと……?
昨日の夜、仲林くんの下着を干したときの逆パターンを想像して。ひとりで勝手に赤面する。
いや、どんな爽やかな笑顔で言われたって、それは絶対にお断りだ。
テーブルに置いたままの、少し冷めたコーヒーを全部飲み干して、マグカップをキッチンのシンクに持っていく。
それを洗い終えて、食器乾燥用のトレーにひっくり返した頃、着替えを終えた仲林くんがバタバタとバスルームから戻ってきた。
「在原さん、今日は先に行くね。いってきます!」
「はい、いってらっしゃい」
見た目はきっちりと整えて、スーツのジャケットを片手に玄関に走っていく仲林くんに無感情にひらひらと手を振る。
それから、私も出かける準備を整えた。
鞄にスマホを入れていると、仲林くんが寝るときに使ったブランケットがぐちゃぐちゃのままに床に置かれているのが目に付いた。
せめて、畳んでから出ようかな。
そう思って、ブランケットを広げたとき、ポロリと何かが床に落ちる。