居候同期とフクザツな恋事情
「あぁ、だから」
歳の離れたお姉さんたちに甘やかされたんだろうな。
この数日間のイオの生態を思い浮かべて、ふふっと笑ったら、イオがキョトンとした顔で首を傾げていた。
「だから、って?」
「何も。ただのひとりごと」
そんな、取り留めのない会話をしていたら、イオの隣に座った緊張が少しずつ解れてくる。
「それより、コース決めた?」
「あー、うん。これにしよ」
イオがテレビに視線を戻してコース選択をする。
その横顔を少し見つめてから、私もコントローラーを握り直してゲームモードのスイッチオンにした。