その瞳に涙 ― 冷たい上司の甘い恋人 ―
「れーこさん、俺も大好き」
私は棒読みだったのに、広沢くんのほうには溢れんばかりの感情が込められていて。胸の奥がギュッと痛くなった。
ほとんど衝動的に広沢くんの首の後ろに両腕を回すと、彼が驚いたように目を見開いた。
「り、つ……」
「ん?」
名前を呼ぶと、広沢くんが僅かに首を横に傾けて、愛おしげに私を見つめる。
その瞳の甘さに吸い込まれるように、私は彼の唇にそっとキスを落とした。