復讐の華
そして一人ずつ男たちの名前を教えてくれる。
「で、なんで連れて来たんだ?」
私の右にあるソファーに座っている、総長の大上來が美穂に尋ねる。
やっぱり当たり前のように私は歓迎されていないようだ。
「だって女の子の友達欲しくて」
皆んなが狙っている幹部の彼女という座にいる美穂は、他の女子から妬まれでもしているんだろうか。
見た感じそんな印象は無かったけど。
「邪魔でしたか?」
遠慮気味に、僅かに眉を下げて彼の方を見た。
その私に目を合わせた彼は何かを考えるように動きが止まった。そして徐々に眉間のシワを深める。
時が止まったようだった。彼は確かに何かを思った。