復讐の華
誰かが勿論ですと叫ぶように言ったのを口火に、倉庫内は男たちの熱い声が響いた。
もはや言葉ではない。ウォーとかイェーィとか、お祭り騒ぎだった。
その様子を見て私と來は笑い合う。
飛鳥が水憐に夢中になるのも分かる気がした。こんな風に歓迎されて、親しくしてくれるなんて私たちには珍しいことだから。
笑顔が溢れるこの場所はキラキラして見えて、私の心は取り残された。
「よっしゃお前ら!華月のこと、絶対に守るぞ」
総長がそう叫ぶと、息ぴったりに呼応した。
そこから先はもうどんちゃん騒ぎで、私たちは幹部室に移動する。
静かな幹部室に入っても耳がまだ叫び声を残している感覚がした。